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IPOへの苦難の道1 ~中期経営計画の大切さ~

全般/IPO

はじめまして、日々IPO業務に勤しむウサミです。
幸か不幸か、前職でIPOばっかりやっていたので独立後もせっせとIPO業務で激しいストレスを感じております。
このままではハゲるかもしれないけども、なんとか毛根と会社のケアを続けていきます。

そんな僕が日々IPOで遭遇した苦難を忘れないため、書ける範囲で実際に起こった出来事を綴っていこうかと思います。

記念すべき第1回目のテーマはこれ!
「中期経営計画の大切さ」

ご存知無い方のために中期経営計画を説明すると、要は会社の3〜5年先の売上目標だったりの計画です。
簡単すぎる説明ですが、今回の趣旨は中期経営計画、略して中計の説明ではないので省きます。

この中計ですが、IPOにおいてはすごく重要な資料になります。なんでかと言うと、、まぁあれです。
皆さんは会社の株式を買うときに将来の計画がない会社の株式を買いますか?要はそういうことです。
僕なら怖くて買えないです。
あとは、まぁこの中計の計画値次第で上場時の株価が決まっちゃったりするわけです。会社側からしたらこっちのほうが大問題ですね。

証券会社の審査質問でも中計の策定根拠は事細かく聞かれちゃいますので、皆さんしっかり作ってください。

このしっかりさが足りないと…要は審査を突破できず落ちます。
僕は結構前に中計の策定根拠がない会社の審査質問に関与したことがありますが、はっきり言って地獄です。
「だめだ!何も答えられない!」
このワードが頭の中でこだましておりました。
後にも先にも頭を抱えたのはこの時だけかもしれません。

結局中計策定に関与するということになりました。

そんな中計の作成ですが、これが意外や意外にちゃんと作れる人の少ないこと。。
試しに僕は分析してみることにしました。
今の上場会社数約3,700社に掛けまして、1社当たりの経営企画室の人員数が仮に10人とした場合、、なんと37,000人!
日本にたった37,000人しかいないという事実。
そして僕は経験上知っています。この中で実際に中計策定をコントロールしている人は5%くらいだということを。その他の人たちは大体パーツ作業者ばかりで概ね役に立ちません(経験済み)。
てことで、5%をかけてみると、、1,850人。
…すごい少なさだ。
あ、ちなみに僕も前々職でガッツリ中計作っていたのでこの1,850人のうちの1人に入っちゃいます。ふっふっふっ。

皆さんも中計をガッツリ作りたい時はこの1,850人の誰かにアタックしてみてください。それがIPOの近道です。

 

執筆 宇佐見